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17.09.01Media

ディスクロージャー誌「ゆめくる 2017.9月号」に掲載されました。

山口フィナンシャルグループ ディスクロージャー誌【ゆめくる】 2017.9号に掲載されました。

Archis 松浦奈津子社長 高級純米大吟醸「夢雀」

地元山口が大好きと語る松浦奈津子社長。各地域に秘かに眠っている産物や素材を発掘し、新しい付加価値をつけて商品開発をする「アーキス」は、地域から世界へ、積極的な情報発信と販路開拓をしています。

自立した女性を目指して起業

20代の時は、地域情報誌の記者をしていたという松浦奈津子社長が起業したのは29歳の時。自立した女性になりたいと思い「自分にできること」を考えた結果、興味のあった古民家鑑定士の資格を取得。「とはいえ、その資格をどう仕事に結びつければいいかわからない。そこで、情報誌記者時代の人脈とノウハウで、すてきな古民家や、古民家を改築したカフェやレストランを取材し、ウェブで紹介していきました」。その反響は思った以上に大きく、中山間地域の定住サポーターとして働くことに。それを皮切りに、松浦社長のもとには全国から、多くの古民家リノベーションの依頼が来るようになったのだそうです。

転機は農村の古民家再生

そんな中、山口県阿東地域の古民家再生を手がけたことが、米を原料とする商品開発を始める大きなきっかけになりました。

「その一帯には米農家が多かったのですが、高齢化などに伴う過疎化が深刻で。そこで町おこしのため、若い女性たちがおしゃれな農作業着(モンペッコ)を着て田植えを行う『田植えフェス』を開催しました。これは地元メディアでも話題になり、収穫した米は、商社出身でもある副社長がブランディングし、『田楽米』と名付けて東京高島屋で販売しました。ですが農家を潤わせる一番の方法は、米をもっと消費すること。そこで米を原料にしたお菓子の開発を始めたのです。そして、米をより多く使うものを、と考えた結果、日本酒の製造にたどり着きました」。

地方から世界へ

「挑戦するなら、今まで誰もやったことのないことを!」と世界に目を向け、日本酒の世界における地位向上や、過疎地域の活性化を目的に、ドンペリのような高級日本酒「夢雀」の製造を始めました。「日本酒もワインのように長期熟成させ、寝かせば寝かすほど価値も上がる。“ヴィンテージ”という新しい考え方で、海外の人に資産として持ってもらいたい」。その技術を持つ酒蔵が、松浦社長の地元で、過疎化が深刻な山口県岩国市錦町にあり、一緒に商品開発をすることになりました。原料は、伊勢神宮で生まれた“奇跡の米”イセヒカリ。原料からパッケージまでこだわりぬいた自信作です。

「ハイブランドのブランディングのため、まず“世界のショールーム”といわれるドバイでお披露目を行いました。アルマーニホテルの飲食部責任者で、日本酒にも詳しいソムリエが気に入ってくれたことは大きな自信になりました。現在、同レストランでは『夢雀』が日本円にして約60万円で販売されています。(国内では88000円で販売)。また香港での販路も開拓中で、香港駐在員事務所もある山口銀行さんには、商談先の紹介など全面的に協力をいただいています」。地方から世界へ、松浦社長の新たな挑戦は、まだ始まったばかりです。

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