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14.09.11Media
【2014.9.28 毎日新聞】日本文化 世界へ発信を
2014.9.28 毎日新聞に掲載されました。
Archis設立前の取り組みになります。
日本文化 世界へ発信を
2011年3月に古民家の改修や移住希望者の相談に取り組む一般社団法人「おんなたちの古民家」を山口市に設立した。昨年12月には同市阿東徳佐地区にある築200年以上の建物を改修した民宿宿「田楽庵」の運営も始めた。笑顔を絶やさず「素晴らしい日本の文化を世界に発信していきたい」と意気込む。
岩国市出身で、元は地域情報誌「サンデー山口」の記者だった。10年3月に退職し、起業を考えていた時、日本の伝統的な建築工法で建てられた築50~60年以上の建物の調査や活用に向けてアドバイスをする専門資格「古民家鑑定士」の存在を知人から教えてもらった。建築の知識はなかったが、「そういえば生まれ育った実家にも土間や縁側があった。暗い、寒いといったイメージをプラスに変えたい」と勉強に励み、資格を取得した。
法人設立後は、記者経験を生かして県内の古民家を取材。ホームページに魅力を紹介した。「最初はボランティアみたいな仕事」だったが、次第に仕事が増え、大工や左官業者とも連携し、これまでに手掛けた古民家の再生は10棟以上に上る。広島県廿日市市では、築150年の家屋を改修しデイサービス施設としてよみがえらせた。
田楽庵のある徳佐地区では「後継者のいない農業も活性化させたい」と、今年から出身の県立大学の学生らとカラフルなもんぺを着てコメ作りにも励み、米粉を使った6次産業化にも挑戦している。
「古民家が残っている地域の多くは過疎の問題も抱えている。働ける場も作れたらいいですね」。地域再生にも目を向け始めている。【蓬田正志】